学校授業

さとうきびを使った食育学習プログラム(高等部向け)

補足資料「さとうきびについて」

さとうきびは、成長も速く観察のしがいがあるだけでなく、味が良いため、かじったり、砂糖にして味わうことができるなど、食育学習向きの素材です。またさとうきびは丈夫でほとんど手がかからず、肥料もさほど必要とせず病気もほとんどありません。ただ熱帯地方の植物のため、茨城県では十分育たない可能性を考慮し、今回は3月初旬に温室にて芽だし作業をし、5月に屋外に植え込みました。今回は4クラスそれぞれに異なる品種を準備し、成長や糖度、砂糖の味などにどのような違いがあるかを比較実験しながら授業を実施しました。

栽培スケジュール

3月初旬 :
複数品種入手
3月中旬 :
温室内にて芽だし
5月上旬 :
屋外に植付け (この間、適宜、除草、土寄せ、水やり)
11月中旬 :
収穫

栽培について

栽培場所基本は露地栽培(鉢栽培はあまり大きくならない)
どんな土でも栽培可能だが、日あたり,水はけが良く有機質の多い土壌が適している。
栽培面積
成長すると2〜3m、葉の長さ1.5m根の半径約1.5〜2mくらいになるため、株間はおよそ60pほど必要。
栽培適温
12度以上
栽培中の管理
アワノメイガなどの蛾の仲間の虫害はあるが、早期であれば手で駆除でき農薬の必要性も低い。作業の中心は除草。

さとうきびから採れる苗の量

一本の苗から少なくとも3本のさとうきびを収穫することができた。

各品種の糖度

以下の4品種を試し、11月の時点でいずれもかなり高い糖度を示した。特にF8は早熟で10月末の時点で15を超え、 NiH25は11月で甘さが16を超えていた。今回は11月19 日のさとうきびを用いて砂糖作りを行ったところ、いずれの品種でも味の良い砂糖をつくることができた。

各品種の糖度測定の結果

  10月24日 11月19日 12月12日
Ni15 14.7 14.7 16.2
NiF8 15.0 16.0 16.1
Ni24 14.6 14.7 14.1
NiH25 12.9 16.4 17.4

制作協力 : 小林弘美
さとうきびの苗および情報提供 : 独立行政法人 種苗管理センター 沖縄農場