筑波実験植物園

 

 

 

 

 


 

 

フウラン 〜噂は本当だった!〜
Neofinetia falcata(ラン科)

 フウラン(Neofinetia falcata)は、日本、朝鮮半島、中国の温暖な土地の木の上で育つラン科の1種です。優雅な花の香りが好まれ、江戸時代には武家の間で栽培が流行しました。参勤交代の道中、フウランを籠の中に吊るし香りを愛でる大名もあったと言われます。
夜には昼のおよそ7倍の香りを出しているという報告もあることから、フウランの花は夜行性のガの仲間が花粉を運ぶと想像できるものの、これまで確かめられていませんでした。このたび当園では、夜、蜜を吸うために花にやってきたガの1種、キイロスズメ(スズメガ科)の撮影に成功しました。


当園で開催中の「植物園フェスタ」の会場(研修展示館)に、開花中のフウランとともに、フウランの花の蜜を吸おうとするキイロスズメの写真、キイロスズメの実物(幼虫またはさなぎ)を展示します。

研修展示館で展示中!