こうじときのこが手をつなぐ!?「きのこ展2013」-筑波実験植物園- 筑波実験植物園TOPへ きのこ展2013トップページへ

2013/10/17(木)

秋のきのこ観察会

みなさんこんにちは。きのこ担当の保坂です。

「きのこ展」はいよいよ今週末の10月19日(土曜日)からですが、そのちょうど1週間前の10月12日に、きのこ展会場と同じ筑波実験植物園にて、秋のきのこ観察会、その名も「植物園で秋のきのこを観察しよう♪」が行われました。

これは僕が講師となって毎年行っている観察会で、植物園ではここ数年、「植物園で春の~」からはじまり、夏・秋・冬と年4回のきのこ観察会があるのです。そして今回は秋の観察会。秋はきのこの時期、ということで、当然たくさんのきのこを期待して来た参加者ばかりです。

今年の春と夏の観察会は大成功で、それぞれの季節特有のたくさんのきのこを観察することができました。ところが...今年の秋はいまのところ秋ではありません。観察会当日もセミが鳴き、まるで真夏のような暑さです。結局のところ、観察できたきのこも秋ではなく夏のきのこが多い結果となりました。

観察会当日までは、ここ数日雨も降らず、しかも暑くて乾燥気味、という最悪の条件に、全くきのこが無い、というシナリオも頭をよぎりました。が、さすがに20名以上の目があると違います。一人ではとても発見できないような多様なきのこを見つけることができました。

みんなで採れたきのこを前に鑑定会決して大量とは言えず、秋のきのこシーズンが本格的に到来したら、こんな数ではすまないのですが、それでも教室に広げた机いっぱいのきのこを採集することができました。きのこの簡単な見分け方を勉強したあとは、みんなで採れたきのこを前に鑑定会。この大部分はのちほど写真撮影を経て、カハク所蔵の大事な菌類標本として保管されました。DNAも調べて、貴重な調査結果となったのです。

このときは、きのこ展までまだ1週間もある、ということで、標本として処理するか、そうでないきのこは廃棄してしまいました。まだ「きのこ展」のために保管するには早すぎる、という判断です。
しかし、きのこ展のために本格的にきのこ採りを始める週明けに、大不作とも言えるほど、きのこの生えない状況に遭遇するとは、夢にも思わなかったのでした...

今週はきのこ展のために、野生のきのこを採りまくるのが目標ですが、いったいきのこ展当日までにどのくらい採集できるのか? 答えはきのこ展の会場でお確かめください。