水草展2015ブログ

水草展トップへ

2015/7/3(金)

分布はどうやって決める?

水草展リーダーの田中です。

海の水草を紹介するコーナーでは、巨大な日本地図が目に止まることと思います(予定...)。その地図と水槽などを組み合わせて、日本の海草の全貌がわかるように準備を進めています。

その中の情報の1つとして、それぞれの海草種の分布域を示します。作図を担当してくれる人に、分布図を渡すのが私の役割ですが、意外に簡単ではありません。

図鑑とかネットとかに出てるでしょ、と思われるでしょうが、以外にそうでもありません。

例えば、国立科学博物館に収蔵されている標本(上の写真)とか、文献から情報を抜き出せば、ある程度はわかります。でも、過去には記録はあったが、証拠になる標本がないために本当のその種なのかが判断できないとか、最近はその場所からは確認されていないような場合はどうするか?とか。数個体が記録されているが、それは分布と言って良いのか?とか。

まじめに考えると、分布範囲を線でくくるというのは、実は難しい作業なのです。

こんな感じで、自分が研究材料として使っている採集場所とか、DNA解析の結果も加えて、信頼できる同定かなど、あーだこーだと考えて、鉛筆で線を引きました。

温暖化にともなって、分布線も移動する可能性もありますし。分布線も意外に奥が深いということで。

とはいえ、この巨大地図の主役はその周辺に配置される水槽たちです。生きた海草を直に見て、日本列島全体に広がる海草の多様性をぜひご覧下さい。