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2015/10/05(月)

ランのいのちは、キノコと木に支えられていた

筑波実験植物園の遊川です。

でたらめなことを「根も葉もない」なんていいますが、根も葉もない植物が本当にいます。植物はふつう根から吸った水を原料のひとつとして葉で光合成を行い、生きるために必要な栄養を作ります。 ではなぜ、根も葉もないへんてこりんな植物は生きることができるのでしょうか?ほかの植物や菌類に寄生して水や栄養をもらっているからです。

こうした方法で生きぬく植物のひとつがラン科のマヤラン(写真1)。お花屋さんにならぶシンビジウムや里山の早春を彩るシュンランと同じ仲間です。マヤランが寄生する菌の遺伝子を調べたところ、ベニタケ科やロウタケ科のキノコでした。ところがこれらのキノコはマツ科やブナ科などの木とも共生し、木から栄養をもらっています。つまり、木が光合成して作った栄養の一部を菌が利用し、さらにその一部を菌からマヤランが奪う栄養のネットワークがあるのです。マヤランのいのちを支えているのは、実はまわりの木だったのです。


(写真1)