水草展2017ブログ
筑波実験植物園

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2017/6/29(木)

活着の可能性

みなさんこんにちは!
水草や熱帯魚の専門店アクアフォレストの轟と申します。

本日は水草展2017での展示に向けて、アクアフォレスト新宿店にて作成中の水槽をご紹介しようと思います。
今回は、土に根を張らずとも、岩などに活着して生育できる性質を持つ水草を中心にレイアウトしました。また、展示会場にて前後左右、4方向より見て楽しんで頂けるよう組み上げてあります。

このレイアウトを思いついたのは、水草展に先立ち行われた水草フィールド調査に同行させて頂いた際でした。
急流の中、砂に張り付くように根を下ろしていた水草達を見て、水草達の根の使い方は自分が思っているものとは違うのではないか?という疑問が生まれました。その疑問にアプローチするため実験的に考えたレイアウトです。

通常、水草水槽はソイルと呼ばれる専用に加工された土を使う場合が多いのですが、今回は水草の根の使い方を探る為あえて使わないことにしました。

 

素材は溶岩石を使い洞窟のような雰囲気にしました。 青く光っているのは水中ライトの演出です。
制作風景を店舗ブログにて紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください!

使用したのは、岩などに活着する水草としてお馴染みの、ミクロソリウム、アヌビアス、コケ類ももちろん使いましたが、パールグラス、アンブレラプラント、オーストラリアンクローバー等の、普段なら土に植えて使用する水草も石に巻いて使用しました。
「土に根を下ろす→成長を始める」それがスタンダードだと考えていましたが、草体がしっかりと固定されていれば別に根を下ろさなくても成長するのではないかと考え実験的にやってみました。
結果はぜひ水草展会場にてご覧ください。

横から見るとこんな感じで崖を切り取ったような雰囲気です。
あまり4方向から見る水槽も無いかと思いますので、色々な方向からみて楽しんでください!