センナリバナナ

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

センナリバナナ 

学 名

Musa chiliocarpa Backer ex K.Heyne 

科 名

バショウ科 Musaceae 

旧科名

MUSACEAE バショウ 

園内の花

解 説

バナナ(Musa L.)は大型の多年草で樹木ではない。葉鞘は巻き重なって木質化しない偽茎を形成する。大きなものでは5mを超す。偽茎の頂部から花茎をだらりと垂下させる。その基部には2列に並んだ雌花群がある。先端にも2列に並んだ雄花群が段状につく。基部から開花する。種類は約40種。センナリバナナは一つの果実が親指ほどしかない。そのかわり果実は1000個以上もつく。 

研究者ノート

バナナは人気の高い果物ですが、たねなしブドウと同様、種子がありません。一方、東南アジアに分布する野生バナナは、バナナの中にアズキほどの大きさの種子が並んでいます。果物バナナは種子をもつ原種の中から種子ができないものを選別しでできた栽培品種です。そのほか料理用バナナもあります。バナナは人類が食料を確保するために作り出した傑作と言えるでしょう。(加藤雅啓)

温室でバナナを見つけたら、ぜひ花も探して見てほしい。バナナができている茎(花序と呼ぶ)を先の方へとたどると、筆のような格好をした部分がある。そこに花がある。紫がかった葉(苞とよぶ)が運良く開いていると、その内側の根元に小さな花が並んでいるのが見える。近くの地面に黄色や白い花、苞が落ちていることもある。
 バナナの花序では、雌花が数回咲いた後で雄花が咲く。雌花だけにバナナができるので、長くのびた花序の基部にだけバナナができる。雌花も雄花も大量に蜜を出すが、雌花のほうが多くしたたるほどである。落ちている花もべたべたする。蜜はねっとりとして非常に甘い。昼間はアリなどいろいろな昆虫が訪れるが、花粉を運ぶのは主にコウモリである。苞にとまって蜜を吸うため、自生地では苞にコウモリの爪痕がついているそうだ。バナナの野生種は世界でおよそ70種が知られるが、花序が立ち上がる種類は鳥が、花序が垂れ下がったり、横向きに伸びる種類はコウモリが主に花粉を運ぶと考えられている。
 バナナの野生種は受粉しないと十分バナナが育たず、受粉して育ったバナナは中に黒い種子が多数あり、食べられる部分がほとんどない。しかしバナナの栽培品種は、受粉せずともバナナが育ち、バナナの中に種子ができないものを野生種から選び抜いたものである。植物園ではバナナの野生種(トラフバショウやリュウキュウイトバショウなど)と栽培品種(アカバナナ、キングバナナ、サンジャクバナナなど)の両方が見られる。(堤千絵) 

自然分布

インドからマレーシア・ポリネシア西部。センナリバナナはマレーシア原産 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

利 用

バナナ(Musa L.)は果実は甘いものは果物用、熟してもあまり甘くないものは料理用として広く利用される。花の美しい種は観賞に用いられる。雄花序や若芽は野菜。地下部の球茎は家畜の飼料とされる。種子のデンプン質の胚乳や若芽、花序が食用にされることも多い。センナリバナナは観賞用、飼料用に用いられる。 

名前の由来

バナナは芭蕉に似ることから「実芭蕉」ともいわれる。センナリバナナは文字通り1000個以上なることから。 

園内区画

熱帯資源植物温室 

「おすすめ」
登場回数

37

スタッフによる今週のおすすめで紹介された回数を表します。

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  • 花 果実

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  • 花 葉

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