クロモ

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

クロモ 

学 名

Hydrilla verticillata (L.f.) Royle 

科 名

トチカガミ Hydrocharitaceae 

園内の花

解 説

全国の湖沼やため池などに見られるが数は減少している。外部形態は変異が多くオオカナダモやコカナダモと紛らわしい場合もある。葉は3-8枚を輪生させ、葉の縁に鋸歯(きょし)があり、葉は反り返る。雄花は葉腋について開花時離脱し水面に浮き、3枚の花弁を反り返らせ花粉を水面に散布する。雌花も葉腋につく子房が花柄状に水面まで伸びて、水面に浮遊する花粉で受粉する。種子は広線形で長さ3-6mmで両端がとがる。冬に越冬芽を形成して植物体は枯れる。 

研究者ノート

水中で生活するクロモ。親株から離れた雄花のつぼみは水面で開くと同時に花粉を周囲にまき散らします。水面に落ちた花粉は漂流した後、水面で落とし穴のように開く雌花と受粉します。雄花も雌花もよくできていますが、花粉の表面までも水に浮きやすい形に進化しています。多様な水草の集まり'トチカガミ科'の進化の歴史の中でも特殊を極めた至高の水草です。なのにその辺の池によくいます。それがまたかわいいところです。(田中 法生) 

自然分布

日本全土(北海道・本州・四国・九州) 

帰化分布

アジア・ヨーロッパ・アフリカ・オーストラリア・北米 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

園内区画

圃場、水生植物温室 

「おすすめ」
登場回数

9

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