カツラ(オカヅラ, コウノキ)

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

カツラ(オカヅラ, コウノキ) 

学 名

Cercidiphyllum japonicum Siebold et Zucc. ex Miq. 

科 名

カツラ Cercidiphyllaceae 

園内の花

解 説

渓谷沿いに生える、落葉高木。幹はまっすぐに伸び上がり、高さ30mになる。葉は、長さ3~8cmの丸いハート形で、長枝では対生し、次の年に長枝の葉腋から生えた短枝に1枚つく。秋には紅葉し、落葉した葉は甘い香りがする。雌雄異株で、花被がなく、葉が出る前に、紅色の多数の雄しべ、数個の雌しべの基部を苞で包まれた花をつける。果実は円柱形の袋果で、扁平で翼をもった種子を多数入れる。 

研究者ノート

秋にカツラの木のそばを通ると、心形(ハート形)の落ち葉から甘い香りがしてきます。
これはカツラの葉に含まれるマルトールという香気成分によります。
この香りは新鮮な葉からはせず、乾燥させた葉から放出されることが分かっています。
秋に落葉を迎えたカツラの葉が老化にともない乾燥して(おそらく葉の組織が壊れることなども関係して)マルトールが放出され、私たちがその香りを感じることができると考えられます。
秋のカツラの木の下で、甘いひと時をお楽しみください。(村井良徳) 

自然分布

北海道・本州・四国・九州(冷温帯) 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

利 用

庭や公園の緑陰樹として広く植栽される。材は建築、器具、楽器、彫刻などに広く利用される。 

名前の由来

カツラの語源は香出(カヅ)であろうと言われている。 

園内区画

岩礫地(山地性)冷温帯落葉広葉樹林水生植物中央広場 

「おすすめ」
登場回数

68

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