クヌギ(ツルバミ)

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

クヌギ(ツルバミ) 

学 名

Quercus acutissima Carruth. 

科 名

ブナ Fagaceae 

園内の花

解 説

山地に生え、高さ15mほどになる落葉高木。樹皮は粗く、不規則に深く割れる。葉は互生し、クリの葉に似て長楕円形で鋸歯があるが、鋸歯の先が緑色でない。雌雄同株で、葉より先に今年枝に花をつける。果実は一般的にドングリと呼ばれものの1つで、径2cmほどの球形で、ドングリの帽子にあたる殻斗には長い鱗片がつく。翌年の秋に熟す。 

研究者ノート

暖温帯落葉広葉樹林区に、幹が途中で切られたクヌギの樹があります。これは、新しい芽(ひこばえ)をたくさん出させるためにわざとそうしたものです。このようなひこばえの若い葉はとても美味しいらしく、ここに様々な昆虫が集まってくるのです。今の時期に見られる黄色い地に黒い波模様の小さなチョウ、ウラナミアカシジミもそのひとつ。このチョウは、かつてはそれほど珍しいものではありませんでしたが、最近大きく数を減らしています。これは、炭焼き用に手入れされていたクヌギ林が減ったためです。筑波実験植物園では、このような里山の昆虫も観察できるように、小さな生態系のバランスも考えて植物の管理に注意しています。(奥山雄大) 

自然分布

本州・四国・九州・琉球、アジア(東南部) 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

利 用

薪炭として用いたが、近年ではシイタケのほだ木として用いられる。また器具材や造船材、染料、薬用としても用いられる。 

名前の由来

クリニギ(栗によく似た木)という意味で、栗によく似た葉を付けることに由来。 

園内区画

低木林(高地性)暖温帯落葉広葉樹林1暖温帯落葉広葉樹林2冷温帯落葉広葉樹林シダ植物 

「おすすめ」
登場回数

15

スタッフによる今週のおすすめで紹介された回数を表します。

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