シビイタチシダ

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

シビイタチシダ 

学 名

Dryopteris shibipedis Sa.Kurata 

科 名

オシダ Dryopteridaceae 

園内の花

研究者ノート

鹿児島県北部の紫尾山麓で1962年に発見されたシビイタチシダは、2007年版の環境省レッドリストに絶滅種として記載されましたが、実際には当園が栽培株を保有していました。その後の調査で、鹿児島県内の個人宅でも栽培株が生存していることが判明し、研究用に当園に寄贈されました。最近の現地調査でも自生株は発見されず、現存するシビイタチシダは当園が保有する5株のみであると考えられます。核DNAの塩基配列を解析した結果、シビイタチシダはギフベニシダとオオイタチシダという日本に広く分布する2種間の交雑に起源することが明らかになりました。これは、無融合生殖と呼ばれる特殊な生殖方法によるものと考えられます。胞子から増殖された次世代のシビイタチシダは、現在50株以上が順調に生長を続けており、当面の絶滅の危機は回避されたと言えます。(海老原淳) 

自然分布

 

絶滅危惧ランク

 

日本固有

筑波山分布

園内区画

圃場、熱帯山地雨林室 

「おすすめ」
登場回数

14

スタッフによる今週のおすすめで紹介された回数を表します。

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