クマガイソウ

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

クマガイソウ 

学 名

Cypripedium japonicum Thunb. 

科 名

ラン Orchidaceae 

園内の花

解 説

山地の林下やたけやぶなどに生える高さ20~40cmの多年草。扇のような形をした細かいひだ折のある2枚の葉の間から1本の花茎を出す。その先端につく花は、大きな袋状の弁を持つ。花弁は3枚で、2枚は左右に平開。中央の1個の袋状の弁は唇弁と呼ばれる。その表面は淡白色地で紅紫色の網状の脈が浮き出し、中央部はまるで昆虫を招くかのように開口している。乱獲による絶滅が危ぶまれる。 

研究者ノート

クマガイソウは日本、朝鮮半島、中国の浙江省から四川省に分布するラン科の多年生草本です。日本では北海道から本州、四国、九州まで全国の、落葉広葉樹、スギ、竹類の林床に生育しています。クマガイソウはかつて里山や都市の緑地にふつうに見られた種ですが、今ではめったに目にすることのできない植物となってしまいました。環境省版レッドデータリストでは、100年後に絶滅する確率が10%以上あるとされています。(遊川知久) 

自然分布

北海道・本州・四国・九州(大隈半島まで) 

絶滅危惧ランク

絶滅危惧Ⅱ類 (VU) 

日本固有

筑波山分布

名前の由来

源平合戦の勇者、熊谷直実の背負った母衣にたとえてつけられた。平家方の平敦盛にちなむアツモリソウと好一対になっている。 

園内区画

温帯性針葉樹林暖温帯落葉広葉樹林1 

「おすすめ」
登場回数

33

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花
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撮影場所
暖温帯落葉広葉樹林1
撮影日
2007.4.23
撮影者
佐藤絹枝