ウラジロキンバイ

植物図鑑

図鑑の見方

植物名

ウラジロキンバイ 

学 名

Potentilla nivea L. 

科 名

バラ Rosaceae 

園内の花

解 説

多年草で,根茎が太く,葉を根生する。茎は高さ10-20cmで、葉は3個の倒卵形の小葉からなり,下面は白綿毛に覆われ,白色。7-8月に開花し,花茎には数個の花をつけ。花弁は黄色で、径15-20mm,倒卵形。そう果は卵形で平滑。 

研究者ノート

ウラジロキンバイは日本列島に分布する周北極‐高山植物の中でも非常に限られた場所にしか見られない珍しい植物です。キジムシロ属に典型的な三出複葉を持ちますが、葉を裏返すと真っ白な毛で覆われているのが印象的な植物です。このように葉の裏が真っ白な毛で覆われるのは、同じバラ科の周北極‐高山植物である「チョウノスケソウ」にも見られる特徴で、高山環境において植物の身を守るための適応的な形質と考えられます。その機能は寒さから身を守るためかもしれませんが、高山の中でも乾燥した場所に生育するこれらの植物にとっては蒸散により水分が失われるのを防ぐ役割を果たしているのかもしれません。(池田啓) 

自然分布

北海道・本州(中部地方)の高山帯にまれにみられる。 

絶滅危惧ランク

絶滅危惧Ⅱ類 (VU) 

日本固有

筑波山分布

園内区画

岩礫地(山地性)、圃場 

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登場回数

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花
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撮影場所
岩礫地(山地性)
撮影日
2007.4.27
撮影者
佐藤絹枝