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日本藻類圖譜

岡村金太郎(1867-1935)は、明治期から昭和初期にかけて海藻を研究し、日本沿岸の海藻についてその全貌を明らかにした、日本藻類学の祖と呼ばれる藻類学者である。黒船来航まで、鎖国体制が長かった日本において学名がつけられた海藻はわずか数十種であったのが、1930年代までには岡村やそのライバルであった遠藤吉三郎(1874-1921)らによって一挙に800種を超えるに至った。岡村の著作は膨大で240篇を超え、その集大成は没後の1936年に弟子の山田幸男(1900-1975)の助力で出版された『日本海藻誌』とされるが、それに次ぐ重要な大著として挙げられるのが1907年から1947年にかけて出版された『日本藻類圖譜』全7巻である(第7巻の一部は没後の刊行)。『図譜』は345枚の図版を備え、数多くの新種記載を含んでおり、今日でも日本の海藻研究にとり重要な文献である。


昭和5年3月に神奈川県七里ケ浜で岡田喜一博士が撮影した写真
「本田・久内 植物採集と標本作製法」(昭和6年)より転載

国立科学博物館には、『日本藻類圖譜』に使われた原図の一部(第1巻から第4巻まで)が保管されている。実際に出版された『図譜』は、二色刷りで印刷されたけれども、もとになった原図は鮮やかな彩色が施されている。植物画としてみても素晴らしい作品であり、岡村の藻類学者としての観察眼の鋭さのみならず、尋常ならざる画力の豊かさが窺える。

圖譜第1卷

第1集 (第1-5圖版) 1907年5月1日
第2集 (第6-10圖版) 1907年6月30日
第3集 (第11-15圖版) 1907年8月8日
第4集 (第16-20圖版) 1907年11月1日
第5集 (第21-25圖版) 1907年12月24日
第6集 (第26-30圖版) 1908年2月19日
第7集 (第31-35圖版) 1908年6月11日
第8集 (第36-40圖版) 1908年7月24日
第9集 (第41-45圖版) 1908年11月28日
第10集 (第46-50圖版) 1909年3月15日

 

圖譜第2卷

第1集 (第51-55圖版) 1909年5月28日
第2集 (第56-60圖版) 1909年9月15日
第3集 (第61-65圖版) 1909年11月8日
第4集 (第66-70圖版) 1910年1月15日
第5集 (第71-75圖版) 1910年5月3日
第6集 (第76-80圖版) 1910年11月28日
第7集 (第81-85圖版) 1910年12月28日
第8集 (第86-90圖版) 1912年7月31日
第9集 (第91-95圖版) 1912年9月28日
第10集 (第96-100圖版) 1912年11月28日

 

圖譜第3卷

第1集 (第101-105圖版) 1913年5月14日
第2集 (第106-110圖版) 1913年7月21日
第3集 (第111-115圖版) 1913年9月13日
第4集 (第116-120圖版) 1913年12月27日
第5集 (第121-125圖版) 1914年7月7日
第6集 (第126-130圖版) 1914年12月23日
第7集 (第131-135圖版) 1915年2月28日?
第8集 (第136-140圖版) 1915年5月24日
第9集 (第141-145圖版) 1915年7月2日
第10集 (第146-150圖版) 1915年10月12日

 

圖譜第4卷

第1集 (第151-155圖版) 1916年2月10日
第2集 (第156-160圖版) 1916年12月30日
第3集 (第161-165圖版) 1918年3月30日
第4集 (第166-170圖版) 1921年4月10日
第5集 (第171-175圖版) 1921年4月10日
第6集 (第176-180圖版) 1921年7月5日
第7集 (第181-185圖版) 1921年10月31日
第8集 (第186-190圖版) 1922年8月25日
第9集 (第191-195圖版) 1922年11月28日
第10集 (第196-200圖版) 1923年3月5日