筑波実験植物園

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こんにちは植物園です

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3月31日(金) サクラ開花速報
育成管理室の二階堂です。

3月17日にサクラを紹介したブログに続き、園内のサクラ開花状況です。

葉を展開する前に花を開くサクラの蕾が、ここ数日でどんどん膨らんできました!気がつけばソメイヨシノとマメザクラがチラホラと開いています。エドヒガンは凄い速さでどんどん開花し、昨日の時点でほぼ8分咲きとなりました。見ごたえあります!

また、サクラではありませんが枝張りが5m以上ある大きいアンズもほぼ満開。まだまだ肌寒い日が続いていますが、無数の白や桃色の花が咲き誇る景色を見ると、陽だまり暖かい日本の春を感じずにはいられませんね。

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3月26日(日) 植物園スタッフの仕事道具

こんにちは、スタッフの奥村です。
都内ではさくらの開花も発表され、日ごとに春めく陽気になりましたが、
植物園のスタッフにとってはどんどん芽吹く植物たちのお世話で慌しい季節を迎えました。

今日は、そんな植物園のスタッフの1人、
コバやんが愛用する“仕事の道具”についてご紹介します。

コバやんの担当は熱帯資源植物温室とサバンナ温室、多目的温室、そして温室周辺。
園内ですれ違うコバやんの腰回りにはいつも、枝切り鋏、剪定鋏、ピンセットが華麗にスタンバイしています。

枝切り鋏と剪定鋏の使い方はなんとなく想像できますが、「ピンセットはどうやって使うのですか?」と聞いたところ、
「ピンセットは何にでも使えて、特にサボテンの棘の間から雑草を除く時に重宝しています」とのこと。
「しっかり雑草をつかめるように柔らかすぎず硬すぎないものを選らんで使っています。鋏も自分で手入れしています。」と、道具の使い方について教えてくれました。

この日は宿根草の手入れをしていたのですが、流れるようなスピードで除草、剪定、追肥を行っていました。
「表には見えてきませんが、え?そんなことまでやっていたの?と驚かれるくらい細かい仕事をしていますよ」と微笑みながらも、絶えず高速で動く手元が印象的でした。

皆さんも園内で働くスタッフを見かけた際には、その手元に注目してみてください。
かっこいいピンセットさばきが見られるかもしれません。

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3月22日(水) 可憐な花の哀しいお話

こんにちは、スタッフの奥村です。

足元から春を彩るスミレは、私たちに馴染みのある植物ですが、
その姿を見るたびに、少し切ない気持ちになるスミレがあります。

それは、当園の多目的温室にあるオリヅルスミレです。
オリヅルスミレは唯一の自生地であった沖縄県北部の渓流沿いがダムの建設によって水没してしまい、現在では人の手による栽培下でしか生きていません。
いわゆる、野生絶滅種です。

筑波実験植物園には、このオリヅルスミレのように、もう野生では見ることができなくなってしまった種や、
あるいは近い将来、野生から姿を消してしまう恐れのある種がたくさんありますが、
どれ1つとってもかけがえのない存在です。

私たち人間の活動が影響し、姿を消していく動植物のニュースを目にするたびに
このオリヅルスミレの可憐な花が想い起こされます。

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3月21日(火) 植栽管理の現場にて
こんにちは、事務のMです。
先日の休園日、熱帯雨林温室で作業をしているとのことで
様子を見に行ってみました。

熱帯雨林温室の山地林室のほうに行って見ると驚きました。
私がいた2階の高さから見てもさらに上の方、ロープでぶら下がって
なにやら作業をされているではないですか・・・!
まるで救助の現場のようで固唾を呑んで見守っていました。

スタッフのNさんが地上に降りてきてから何をしていたのか話を聞いたところ
温室の上のほうから展示していたモダマという植物の蔓が枯れてきてしまったため、
その蔓おろしをしていたとのこと。

山地林室の温室自体は過ごしやすい温度となっていますが、
作業している上の方は40度くらいとかなり暑いそうです。
それに加え高所の危険や恐怖もあると考えると、想像するだけでくらくらしそうです。

植物園スタッフが日々丹精込めて管理している植物ですが、
生き物相手ですので枯れてしまうこともあります。
このような大きな植物ですとそのまま放置していては危ないため、
今回のように危険な作業をすることもあるようです。

日々の植栽管理については大変そうだと思ってはいるものの、
こういう現場を見て、改めて大切さと大変さを感じました。

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3月17日(金) ああ、サクラの開花が待ち遠しい
育成管理室の二階堂です。

 3月も中旬になり、植物園ではミスミソウなど早春の植物の開花に続き、ユキヤナギやダンコウバイなど樹木の花も開いてきました。今年は園内のサクラをいつもより紹介しようと、園内サクラマップや解説板の作成を進めてきました。ですが、サクラの蕾が一向に動きをみせません。例年の記録を見れば開花は大体4月1週からなので、今は確かにそんなものなのですが、私の気分はもうサクラ満開です。日々、じっとサクラを睨んでいます。
 まだ開花をしていない植物の紹介はフライングになりますが、気持ちは前のめりなのでご勘弁ください。私のお勧めはヤマザクラ(山桜)です。日本の野生桜の代表種で、葉と同時に開花します。花は白〜淡紅色、紅褐色の新葉と共に色合い豊かな桃色を織り成します。関東特有の乾いた青空を背景に、風で花びらが舞う様は、何年間見続けても心が躍ります。
 繰り返しになりますが、園内のサクラはマメザクラ(豆桜)カンザクラ(寒桜)など、まだわずかしか咲いていません。開花状況はこのブログにてまたご一報入れます。いましばらくお待ちください。

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3月7日(火) 「ど根性」ふたたび
こんにちは。登録室のuです。
去年の3月にこのブログで紹介した「ど根性」クリスマスローズ。
入口から園内に出て、セコイア並木のちょうど終わったあたり、キャラボク生垣のブロックの間で花を咲かせました。
あれから1年、今年もまた咲きました。花のつき方も去年とよく似ています。
堅くて狭いところから出ている姿は窮屈そうですが、原産地のヨーロッパでは、落葉樹の株元だけでなく、城壁などでも見られるとのことなので、案外この場所も悪くないのかもしれません。
園内では野生種、園芸品種あわせて40種類ほどのクリスマスローズがちょうど見頃を迎えています。
種類や場所は、教育棟(受付のある建物)の掲示をチェックしてくださいね。

*クリスマスローズはもともと「ヘレボルス・ニゲル」という種を指し、ヨーロッパの暖地ではクリスマスの頃から開花するそうです。

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